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“総務省ではケータイの乗り換え推進のため、2021年10月からSIMロックを原則禁止とするようにしています。ここではSIMロックの禁止についてまとめてみましょう。
【「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」が改正された】
総務省では、「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」の改正案を作成。このガイドラインの改正では、SIMロックを設定する行為や、すでに設定したSIMロックを解除しないことによって、電気通信の健全な発達や、利用者の利益の確保に支障が恐れがある場合には、業務改善命令の要件に該当することを明記していて、SIMロックを原則禁止する方針が盛り込まれています。
【なぜSIMロックは禁止となるの？】
携帯電話やスマホにSIMロックがかかっていると、端末を購入した携帯電話会社以外のSIMを挿入したとしても、通信ができません。そのため同じスマホを使いながらも、他社に移ることができないのです。そのことが、携帯電話会社間の乗り換えを阻害しており、携帯会社各社の競争を停滞させる要因の1つとなっていると言われているのです。KDDIやソフトバンクも同様の措置をとる方針を打ち出しているので、総務省の方針を受けてSIMロックが過去のものになるでしょう。
【例外的にSIMロックを認めるケースもある】
SIMロックは原則禁止となりますが、例外的に認める場合もあります。例外的にSIMロックが必要と認められるケースとしては、スマホ本体代の割賦代金を支払いしないなどの不正行為が行われるおそれが低いことが確認できない場合や、利用者の権利や競争への制限効果が低く、他の代替的な手段で代金の不払い防止が困難であると認められる場合に限定されます。ちなみにSIMロックを行おうとする通信事業者に対しては、SIMロック以外の手段で対応できないかどうかを十分に検討する必要性があります。
【新ガイドラインは2021年10月からスタート】
総務省では、新しいガイドラインの運用開始を2021年10月1日からスタートしようと検討しています。ガイドラインの改正前に販売されるスマホ機種に関しては、ガイドライン改定の影響を受けないものの、2022年10月1日以降に発売されるスマホ機種に関しては、SIMロックを原則禁止とします。また2023年10月1日以降においては、過去にSIMロックを設定したすべてのモバイルデバイス端末について、その解除申し込みがあった場合には、インターネットや電話、店舗などで無料でSIMロック解除を行うことを義務付けています。
【世界中でみられるSIMロック禁止の問題】
SIMロックに関する議論は日本に限った話ではありません。カナダでは2017年、イギリスでは2020年にSIMロック禁止の方針が打ち出されています。SIMロックを解除することで、消費者が不便を被ることなく、他社に乗り換えしやすくなりますし、消費者にとっては様々なメリットが得られるでしょう。”